ストーカー被害に怯え顔を抑えて泣く風俗嬢

自宅に届いた郵便物を開けられた形跡がある、客に帰り道を待ち伏せされた…風俗店で働く女性の中には、ストーカー被害に悩んでいる人も少なくありません。

風俗嬢がストーカー被害に遭ってしまったらどうすればいいのか、遭わないためにはどんなことに注意すればいいのかをまとめました。

まずはストーカーについての法律を知っておこう

ストーカーとは

ストーカー規制法2条3項によれば「ストーカー行為」とは、「同一の者に対してつきまとい等を反復してすること」を指します。

つまり、「特定の異性に対して『つきまとい』を何度もすればストーカー行為」になるということです。

しかし、当弁護士事務所に相談に来る風俗嬢の方の多くが、どんな行為が『つきまとい』に該当するのか、具体的に把握している人は少ないのが現状です。

「つきまとい等」は、ストーカー規正法で以下のように具体的に定められていますので見てみましょう。

1.つきまとう、待ち伏せする、進路に立ちふさがる。自宅や、職場、学校付近で見張りをしたりそこに押しかけて来る

  • 出勤時や帰宅時を狙って、店の近くで待ち伏せしたり、家まであとをつけてきたりする
  • 自宅や、風俗以外に働いている職場、通っている学校(風俗嬢が学生の場合)を調べあげ、周囲をうろついたり、直接そこに来る

2.行動を監視していると感じさせることを伝えたり、直接伝えてこなくても本人に伝わるような状態にする

  • メールやLINE、電話などで、「○○ちゃん、昨日は店を休んで友達とデパートで洋服を買っていたね」「今日、出勤するときに着ていたワンピース、可愛かったよ」と連絡してくる
  • 客がSNSやブログで、「デリヘル○○の××ちゃんはアイスクリームが好きで、自宅近くのコンビ二でいつも買って帰るんだよね」と書き込み、ネットで風俗嬢本人も知ることができる状態を作る

3.会うことや、交際すること、その他義務のないことを要求する

  • お小遣い弾むから外で会おうよと店外デートをしつくこ誘ってきたり、交際を申し込まれたが断っているのに執拗に付き合うようお願いしてくる
  • 指名するたびにプレゼントを持参し、気が引けるので断ったところ、「せっかく○○ちゃんのために買ってきたんだから」と強引にプレゼントを受け取るよう押し付けてくる

4.著しく粗野または乱暴な言動をしてくる

  • 交際の申し出がしつこいのでNG客にしたところ、「自宅割り出して家の前で待ってるから覚えておけよ」とメールが来た
  • 何度か店外デートをした客に、風俗を辞めて普通の仕事に就職が決まったので会えないと伝えたところ、「俺ら付き合ってたんじゃねーのかよ。もう会わないなら店に店外デートのことばらすぞ」と脅された

5.無言電話をかけてきたり、拒否しているのに何度も連続して電話やFAX、メールを送りつけてくる

  • 少し親しくなったお客に電話番号を教えたが、好意をもたれてしまい、風俗嬢と客以上の関係ではないと態度で示したところ深夜に無言電話がかかってくるようになった
  • メールアドレスを教えたお客が「好きだよ」と日々メールしてくるため怖くなり、これ以上メールをしないで欲しいと伝えたのにやめずに毎日送りつけてくる

6.汚物、動物の死体など不快にさせるものを送ってくる

  • 自宅に使用済みのコンドームが入った箱が送られてきた
  • 家のポストに精液が付着したティッシュが投函されていた

7.名誉を傷つけることを伝えたり、風俗嬢本人に伝えなくても、伝わるようにする

  • ホスラブや爆サイなどに「ファッションヘルス○○店の、xxちゃんは~」とありもしない誹謗中傷の投稿をしていた
  • 好意があると言われたが交際を拒否した客が、SNSに風俗嬢の悪口を書き込んでいた

8.性的羞恥心を害することを言ったり、文書や写真を送りつけてくる

  • しつこく電話がくるので仕方なくでたら、女性なら誰でも不快に思うような卑猥な言葉を並べ立ててきた
  • ネットに性的サービスを行っている隠し撮りした動画を流出させられていた

以上の行為が、ストーカー規正法の「つきまとい」に該当します。

なお、このつきまといは、反復して行われて初めて「ストーカー行為」として処罰されますが、各項目が反復して何度も行われる必要はなく、1~8で説明したつきまとい行為の幾つかがそれぞれ1回ずつだけ行われた場合でも、「反復してつきまとい行為があった」と認められえます。

例えば、交際を断ったお客が1度、勤務先の風俗店の前で待ち伏せして声を掛けてきたので、もうそういうことは辞めて欲しいと伝えたところ、その後、携帯に無言電話が1度あり、さらにその後、ネット掲示板に自分の悪口が1度書き込まれていたような場合です。

これまで、ストーカー行為と認められるためには、「つきまとい」が反復して行われる必要があると解説してきましたが、実は、ストーカー規正法を適用するためには、もう一つ条件があります。

それは、客が、風俗嬢に対する恋愛感情や好意の感情や、それが満たされなかったことに対する恨みの感情を晴らすといった目的がなければストーカー規正法を適用することはできません。

例えば、男性客と金銭の貸し借りがあってその返済が滞ったために嫌がらせとしてつきまとい行為をされたといった場合は、恋愛感情が絡んでいないので、お客の行為はストーカーに該当しません。

ストーカー規制法に違反したら犯罪として逮捕されるのか

風俗嬢がストーカー被害にあっているとして警察に対応を求めた時、警察としては、被害状況や被害者の要望に応じて2種類の対応を行います。

まずは、ストーカー行為を行う客に対する警告です。警察にストーカー被害について相談した時、まずは警告対応から入ることが基本です。

もう一つが、捜査や逮捕です。ストーカー被害が悪質かつ緊急で、警告の段階を超えている判断された時、警察は、ストーカー行為を行なっている男性客の捜査・逮捕に動きます。有罪となれば1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。

脅迫罪や強要罪の可能性も

ストーカーの被害形態にはいろいろな種類があることを書きましたが、言動がエスカレートして「殺してやる」「今から家に行く」など、風俗嬢に害を及ぼすことを告知して恐怖の念を抱かせた場合は、脅迫罪や強要罪が成立する可能性があります(刑法222条、223条)。ストーカー行為が脅迫罪や強要罪と重複することは珍しくありません。

風俗嬢はなぜストーカー被害に遭いやすいのか

一般的な仕事をしている女性に比べ、風俗で働く女性はストーカー被害に遭いやすいと言われており、その被害は拡大しています。なぜ彼女達はストーカーの被害に遭いやすいのでしょうか?

客が勘違いして恋愛感情を抱きやすい

個室で2人きりになり、性的なサービスを受けたり会話を楽しんだりする風俗というシステムでは、風俗嬢と利用客との距離が縮まりやすいのが特徴です。気に入った女性は何度も指名して時間を過ごすことができますので、女性と何度も会っていろいろな話を聞いてもらっているうちに、男性側に恋愛感情がわいてくることは珍しくありません。

また、男性客から嫌がることをされても多くの風俗嬢は自分の身を守るために、その場では穏やかな対応をします。男性には力では勝てない上、下手に刺激して激昂されれば何をされるかわからないという危険があるからです。このような対応を「自分を受け入れてくれている」と誤解して好意を抱く男性も少なくないようです。

弱みにつけこまれ、強く出られない

男性客の中には脅迫をしてくる人もいます。風俗嬢の多くは、家族や知人にはその事実を隠していますが、そこがストーカーにとっては狙い目になるのです。

性的サービスを受けた時に盗撮しておき、「会ってくれないなら家族にこの画像をばらまく」と脅してきたり、風俗で働いていることを会社にバラすと脅して来るケースもあります。

また、住所を特定されて自宅や家族の写真を盗撮され、自分が近くにいて監視しているということをアピールするようなストーカーもいます。

風俗嬢がストーカーに遭ってしまったとき必要な4つの対処法

1.証拠を押さえる

まずは風俗嬢が自分でできる対策として、お客からのストーカー被害の証拠を集めておきましょう。メールならファイルに保存しておく、電話は録音してデータを取っておくことが大切です。

また、プレゼントや嫌がらせのための何らかの品物を送ってこられたら、それも保存しておきましょう。もしも生物などで保存ができない時には、写真に撮っておくなど他の方法を選びます。

もしも暴力をふるわれたり、精神的に参ってしまって通院していたりするのであれば、傷跡の写真や診断書、領収書も証拠として保存しておきます。

とにかく証拠になりそうなものは何でも残しておきます。のちのち、警察や弁護士に相談する時に役立ちます。

2.お客を刺激しない

一方的に執着してつきまとってきたり、暴言を吐いたりと悪質な行為を繰り返すお客に対し、恐怖や怒りの感情が湧くのは当然のことでしょう。

しかし、「迷惑だからやめてほしい」「警察や店長に相談する」「二度と顔を見たくないから店に来ないで」など、お客に直接何かを伝えるのはかえって刺激してしまうので避けた方が無難です。

お客はなんとかして関わりを持ちたいと考えており、そのために手段を選ばない状況になっています。そこで風俗嬢から働きかけがあれば「自分の行為は成功した」と思い、さらにエスカレートしかねないからです。

3.安全な場所を選び、1人になるのを避ける

ストーカーの中には、風俗嬢の自宅まで尾行してずっと監視しているなどの悪質な行為を行う人もいます。中には、留守中に自宅に入られていたというケースもありました。

実際に当弁護士事務所にあった相談でも、ストーカーが風俗嬢の自宅に隠れていて危害を加えられた、1人のところを狙われて暴力を振るわれたといったケースが起きています。

公共の場であってもできるだけ1人になるのは避け、帰宅したときでも家の中にいると外からわかられないように電気をつけないなど、被害が落ち着くまでの間は身を守るための対策が必要です。

4.早い段階で警察や弁護士に相談を

ストーカー行為は放置しておくと断端エスカレートし、生命に危機が及びかねません。そのため、早い段階でしかるべき機関に相談することが重要です。

客のストーカー行為は犯罪になるため、警察に相談することも大切ですが、実際に風俗嬢に被害が出ていない状態では警察が動いてくれないことも。

そのため、警察だけではなく弁護士にも相談しておきましょう。法律のプロである弁護士に相談しておくことで、今後どのように対処すればいいのかを具体的に把握することができます。

風俗嬢が客のストーカー行為に対し、民事的責任を追及したい場合

風俗嬢がストーカー被害にあった場合、逮捕や起訴など、刑事的責任の追及と合わせ、慰謝料請求などの民事的責任を追及することもできます。

方法としては裁判によるものと裁判によらないものがありますが、どんな方法が適切かはケースによって異なりますので、弁護士と相談して、訴訟や示談のメリット、デメリットをしっかりと把握しておくことをお勧めします。

内容証明郵便を送付する

初歩的対策としてよく使われるのが、ストーカー行為をした客に対して一方的に請求書を送るというものです。

これは内容証明郵便で送られるのが一般的で、慰謝料の請求だけではなく、風俗嬢に対するストーカー行為をやめなければ警察に訴えるというような警告文の場合もあります。

できればストーカーとは接触を避けたいもの。内容証明郵便のメリットは、客とやり取りをしなくていいところです。ただ、内容証明郵便には法的効力がないため、客が要求に応じなければ他の法的措置を取ることになります。

示談交渉

慰謝料を請求したいがことを荒立てたくはないという場合や、「警察に被害届を出さない代わりに二度と関わらないと約束させる」という話し合いをしたいという場合、内容証明郵便や訴訟によらずに当事者同士で示談交渉をし、和解にもっていくという方法もあります。

警察に被害届を提出して逮捕を求めるやり方や慰謝料請求訴訟を起こす方法に比べ、示談交渉は客にとっても穏便に済ませられるという意味でメリットが大きいものです。風俗嬢が弁護士を代理人として立てることで、ストーカーの客とは直接接する必要なくトラブルを解決に向かわせることもできます。

接近禁止の仮処分を申し立てる

間に弁護士を立てて交渉しているのに、ストーカーが風俗嬢と接触しようとするなど被害が続く場合には、裁判所に対して接近禁止の仮処分を申し立てるという方法もあります。

接近禁止の仮処分とは、例えば「風俗嬢○○さんの半径何メートル以内に接近することを禁じ、それを破った場合には金銭的な制裁を与える」というような内容の命令です。

仮処分は、その状態のままでいることで著しく利益が侵害される状況であるときに、緊急措置として行われる裁判所の暫定措置です。

訴訟を起こして慰謝料や損害賠償を請求する

内容証明郵便や示談交渉が不調に終わったときには、最後の手段として慰謝料請求訴訟を起こすという方法があります。慰謝料を請求することによって客に圧力をかけ、その後のストーカー行為をやめさせるよう仕向ける目的もあります。

実際に損害が生じた場合にそれを補填するという目的を持つ損害賠償に比べ、慰謝料は精神的苦痛など、主観的な損害に対する賠償です。

そのため、風俗嬢のストーカー被害に関する慰謝料の相場は幅が広く個人差があります。ケースによっては数百万円の慰謝料の請求が妥当であることもありますし、数十万円の請求が妥当なこともあります。

訴訟を起こすことで、風俗嬢のストーカー被害に対して毅然とした対応を取ることを客に知らしめることができます。慰謝料の額についても、当センターの弁護士は相談をお受けすることができますので、お気軽にご相談ください。

風俗嬢がストーカーに遭わないための3つの予防法

今の所はストーカー被害に遭ってはいないが、怪しい客がいる、風俗で働き続けるためにストーカー対策のことをしっかり知っておきたいという風俗嬢の方に向け、被害になるべく遭わないための予防法をまとめました。

1.プライベートな情報を話さない

ずっと穏やかで優しい客だったのに、突如豹変してストーカーになった。変化はなかったが実はつきまといをされていた。というように、一見優しくて害がなさそうな客がストーカーになることは珍しくありません。

風俗嬢と客として接触を重ねていくことで違和感に気がつくこともあるかもしれませんが、気付いた時には手遅れになっていたということのないよう、自分のプライベートな情報は誰に対しても話さないよう気をつけましょう。

ストーカー気質を持っている男性客の中には嫉妬深い人も多く、「プライベートなことを自分には話さなかったのに、他の客には話していた」ということを逆恨みする人もいます。

また、本名や自宅住所などが特定されてしまうことは非常に危険です。最終的に自分の身を守れるのは自分だけ。情報管理はしっかりと行いましょう。

2.全ての人を警戒する

「このお客さんは大丈夫」と安易に判断して親しくなった結果、お客が自分に執着してきてストーカーになってしまった、という風俗嬢からの被害報告もあります。

ストーカーになりやすい男性客の特徴の一つとして、プレゼントを送ってきたり個人的な話をしたりとプライベートな距離を詰めたがる傾向があるのも事実です。

そういった全ての客がストーカーになるわけではもちろんありませんが、特に最初の方は「いい人」なのか「危険な人」なのかの区別を正しくつけるのは非常に難しいものがあります。

あくまで仕事として割り切り、全ての人を警戒する危機管理は大切です。

3.店外デートをしない

ほとんどの風俗店で禁止されている店外デートですが、ストーカーという観点から見ても店外デートは危険です。

例えば、風俗店を離れて個人的にデートすることにより、相手に「自分が特別だ」という優越感を与え、恋愛感情を生みやすいことが挙げられます。

ストーカーの発端は恋愛感情です。恋愛感情が歪んで憎しみや執着に変わり、相手に害を及ぼす行為に出てしまいます。店外デートはこの恋愛感情を生みやすいため避けましょう。

もう一つ、店外デートは全ての顧客とするわけではなく、風俗嬢の中である程度選別して一部の顧客と行うものですが、街中で他の客と店外デートをしているところを偶然見かけ、「自分とは店外デートをしないのに他の客とはしているのか」と嫉妬心を刺激してしまう可能性があります。

ストーカー気質のある男性の中には、店外デートを執拗に要求してくる人も少なくありません。風俗嬢側としては執拗に求めてくる時点で危険を感じて断るわけですが、断られているという事実がさらに相手を刺激してしまう恐れもあります。

参考:風俗嬢との店外デートが危険な3つの理由と6つのトラブル事例

風俗嬢のストーカー被害の相談窓口

1.弁護士に相談

弁護士にストーカー被害の相談をすると、加害者に対して以下のアプローチ方法を提案されます。

具体的には、弁護士から加害者である男性客に対して、電話または書面(電話番号や住所が不明な場合は一旦メールやLINEで連絡をとることもある)で警告を出します。

警告の内容としては、今後は風俗嬢に対しての直接的な連絡や接触を禁止し、もし警告に従わなかった場合は警察に刑事告訴をする、或いは、同時に民事でも訴訟を起こして慰謝料請求するといったものです。

すぐに警察に突き出すのではなく、一旦、相手方に退く機会を与えることで、逆恨みによる復讐の感情が湧かないように極力穏便に解決の方向に進むことができるというメリットがあります。

ただし、男性客から「殺してやる」「帰り道には気をつけろ」等、生命や身体に危害を加えると思われる発言があった場合には、弁護士を間に入れてワンクッション置くのではなく、直ぐに警察の相談窓口に行くべきでしょう。

当弁護士事務所では24時間年中無休で、風俗業で働いている女性のストーカー被害の無料相談を行っておりますので、自分が今どのように対応すべきか判断がつかない方はお気軽にご相談下さい。

2.警察に相談

警察にストーカー相談をした場合は、その被害状況に応じて、警告をだすか逮捕するかといった流れになります。

先に述べましたが、風俗嬢の命や身体に害を及ぼすと思われるメールやLINEを送りつけてきたり、電話をしてきた場合には、問題が起きる前にすぐに警察に出向き、逮捕してもらうことをお勧めします。

また、継続的につきまとい行為をしていた相手と急に連絡がとれなくなった場合も注意が必要です。

この場合、相手方が諦めたと思いがちですが、逆に、つきまとい以上の犯罪行為を決意した場合にも、女性との連絡をばっさりと絶つことがあります。

このケースも迷わず警察に相談に行ったほうが良いでしょう。

ただ、お客の中では、単に自分の好意を風俗嬢に伝えているだけといった罪の意識がない者も多く、突然警察から連絡が入ることで、自分の好意が踏みにじられたと逆恨みしてより事態の悪化を招くこともあります。

お客が逮捕されることまでを望んでいるわけではなく、店には来ない、二度と連絡を寄越さないと約束を取り付けて穏便に解決したいと考える場合には、まずは弁護士に相談してみてください。

風俗嬢のストーカー被害事例

被害事例1:風俗で働いていたことをばらすと脅された

親しくなった客(45歳)と店外で関係を持つようになったが、その後風俗を辞めて就職が決まったので、その客との関係を終わりにしたいと告げると、毎日頻繁にLINEや電話で「どうして?俺のこと好きだから店外で会ってたんじゃなかったの?」などストーカーまがいの連絡を受けた。

もう連絡を寄こさないよう頼んだにも関わらずしつこく連絡してくるため怖くなって放置していたところ、「家族や勤務先に風俗で働いていたことをばらす」と脅され、肉体関係を強要されました。その客には携帯番号以外の情報は教えていません。

【どのようにして解決に至ったか】
興信所を使って勤務先風俗店から尾行することはもちろんのこと、携帯番号のみから住所・氏名・実家の住所・家族構成・勤務先を調べることができてしまうのが現状です。

今回のケースは、法律的に言えば、強姦罪の成立に必要な「反抗を著しく困難ならしめる程度」の脅迫まであるとは考えにくいため、強姦罪は成立しないものの、強要罪(刑法223条)が成立します。

また、ストーカー規正法第2条1項3号の「面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること」、8号の「その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと」が成立します。

風俗トラブル弁護士相談センターでは、逆に客の情報を調べたところ、客には妻子がいて、21年務めている上場企業の勤務先があることが判明しました。

弁護士より、そのお客の行為がストーカー規正法及び強要罪に該当する可能性があることを告げた上で、これ以上、風俗嬢に付きまとうようであれば警察に告訴状を提出すると警告を与え無事解決に至りました。

被害事例2:もらったはずのお金を返せと客から脅迫された

親しくなった客(35歳)に、借金を抱えていることを話したところ、「口座番号を教えて。お金振り込むから」と言われ、銀行の口座番号を教えたらお金を振り込んできた。

しかし、お金を振り込んでからというもの、お客と風俗嬢との関係を越えて恋愛感情を抱いているかのようなメールが頻繁に届くようになり、ストーカーに変貌する可能性も考え後になってNG客として勤務先のお店に伝えました。

すると、善意でくれたと思っていたお金を返せとメールで迫ってきました。返さないなら暴力団の知り合いに頼んで取り立てると言っています。

このお金は返さなくてはならないのでしょうか。また、お店を辞めてメールアドレスを変更すれば連絡がつかなくなるので大丈夫でしょうか。

【どのようにして解決に至ったか】
携帯番号と同じく、銀行の口座情報から住所・氏名を含めた様々な個人情報を調べる事は可能です。風俗店を辞めてもストーカー的な悪質な客であれば住所等を調べてくる可能性も否定できません。

法律的には、金銭の貸し借りである消費貸借契約を結んでいるわけではなく、単なる贈与、もしくは不法原因給付にあたるため返済する必要はありません。そして、暴力団がバックにいることをちらつかせ金銭を要求することは恐喝罪(刑法249条)にあたります。

今回のケースでは、暴力団絡みの可能性もある為、ストーカー化した客の周辺に暴力団関係者がいるかを調査。実際に暴力団事務所の出入りをしている者との接触がみられた為、風俗トラブル弁護士相談センターが慎重に対応し、事無きを得ました。

被害事例3:盗撮映像をばらまくと脅された

人妻専門のデリヘルで勤務する女性からの相談です。何度か指名されて自宅に呼ばれた客から、ある日突然「この部屋には隠しカメラが複数しかけてある。今までのセックスの映像をネットや近所にばら撒かれたくなければ、今度から無料で俺のセックスに付き合え」と客から脅迫されています。

お店に相談して店長からお客に電話をしてもらい、今後デリヘル店を利用できないことと、女性本人へのメール・電話・LINE等全ての接触を禁止すると警告を出してもらいました。お客が言う盗撮映像が本当に存在するかの確認はとれないため、映像の回収には至りませんでした。

しかし、その後、私の携帯に非通知で無言電話が鳴るようになり怖くなって携帯番号を変えたのですが、どのように調べたのか一人暮らしのマンションの郵便受けに使用済みの避妊具やティッシュが投げ入れられたことがあり、怖くなって警察に相談に行きました。

警察は今回のケースはストーカー規正法に該当するので口頭警告を出すことはできると言っておりましたが、お客に逆恨みされて性行為の映像をネットに流されたり、ストーカー行為が悪化することを恐れて風俗トラブル弁護士相談センターに相談に来ました。

【どのようにして解決に至ったか】
このようなケースでは、個人が識別できる状態の性行為の画像や動画をインターネットに流される事が最も心配です。
winnyやshareといったファイル共有ソフトを使ってネットワークに流出させてしまえば、回収が全く不可能になってしまうからです。

警察がすぐに逮捕して映像の没収をしてくれれば良いのですが、ストーカー規正法は基本的には「口頭警告」という警察から加害者への電話での警告から始めます。下手に動いて、「警察にチクリやがった」と客を逆上させてしまえば、一生、自分の性行為の映像がインターネットの世界に広がり取返しがつかない状況に陥ります。

風俗トラブル弁護士相談センターでは、徹底的に犯罪の証拠収集と客の個人情報を調べ上げ、インターネット上に映像の流出をされる前に弁護士により映像の回収と今後2度と女性に接触しない旨の書面を書かせました。